オーガニックコットン 遺伝子組み換え
オーガニックコットンと表示するには5つの条件があります。
①3年以上化学農薬、化学肥料が使われていない土壌で栽培されていること
②遺伝子組み換えの種ではなく化学農薬や化学肥料などを用いず有機肥料のみで栽培されていること
③労働基準として児童労働が行われていないこと
④フェアートレードで取引されていること
⑤ 1~4の条件を満たしていることを第三者認証機関が認証すること
と定められています。
①、③、④と⑤は読んだ通りなのでご存知かと思いますが
②の遺伝子組み換えの種の禁止の理由についてはご存知でしょうか
遺伝子組み換えは品種改良とは異なり違う種の遺伝子を人為的な都合で組み込むことで
収穫量や耐性などを強化するメリットを付与します。
その反面、種の正常な発育プロセスを壊すことで環境や人体に有害な成分を
醸成してしまうことが報告されています。
綿花の遺伝子組み換えは全体の70%以上で農作物の中でもトップクラスです。
綿花に遺伝子組み換えで付与される特性は主に
「除草剤への耐性」 と「害虫への抵抗性」です。
「除草剤への耐性」を持った綿花はある一定の除草剤への耐性を持つように開発されます。
これによって除草剤を全体に撒いても綿木だけは枯れないので作業効率が上がり収穫量の拡大を
目指しやすくなります。
その反面、遺伝子組み換えの種の花粉は人体に悪影響を及ぼすことが報告されていて受粉作業’
(背丈が低い子供が従事することが多い)で健康被害を起こす人がたくさんいます。
遺伝子組み換えの種は発芽しない、あるいは発芽率が非常に悪いので農家は毎年、農薬に耐性が
ある強い種と強い除草剤をSETで高い値段を出して買い続けることになります。
インドでは種代の借金と健康被害で命を落とす方が30分に1人とも言われています。
「害虫への抵抗性」を持った綿花は害虫を寄せ付けないように開発されています。
これも作業が軽減されるメリットがあるので収穫量の拡大が期待できるのですが、
狙われた害虫の方にも耐性が出来てしまうのとイタチゴッコになってしまい、
高い種を購入したのに結局また高い農薬を使うことになることも多いようです。
更に害虫に耐性を付与された綿花の花粉も人体や周りの生態系に悪い影響を与えることが報告されていて、
実際遺伝子組み換えの種を栽培した農地自体も土壌がやせてしまい化学肥料を増やさないと
収穫量も品質も下がってしまう傾向になるそうです。
説明は簡単になってしまいましたが
綿生産による問題は複雑に絡み合っています。
オーガニックな農法で生産されるコットンが拡がって行くことで
遺伝子組み換えのコットンの使用が無くなれば、
貧困問題や健康被害が減り、安全な水、陸の豊かさ、生物の多様性を守ることに繋がっていきます。